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株式会社日本アクセス様

 

輸出管理の効率化とシビアなリードタイムを守るために 輸出管理の効率化と シビアなリードタイムを 守るために

食品商社のリーディングカンパニーとして揺るぎない評価 株式会社日本アクセス|プロフィール

全温度帯食品をきめ細やか、かつダイナミックに提供する

株式会社日本アクセスは、国内・海外に広がる調達ネットワークにより実に20万アイテムを超える食品商材を取り扱う。乳製品からアイスクリーム、冷凍食品、乾麺や乾物などのドライ食品、生鮮食品まで、それぞれ異なる温度帯で管理の必要がある、あらゆる食品商材を幅広くカバーしている。

ドライ(常温)・チルド(冷蔵)・フローズン(冷凍)という3温度帯の食品をバランス良く取り扱い、そのノウハウは業界でも突出した高い評価を受けている。

同社のこの伝統的なコアコンピタンスはさらに進化を続け、食品メーカーと、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、外食チェーンなどの得意先との間をつなぐ。加えて製造から加工事業はもちろん、同社独自の高付加価値の商品開発も行うなど、国内食品商社屈指のリーディングカンパニーである。

株式会社日本アクセス

注目される海外市場への進出と展開

そんな中で、現在、社内で大きな注目を集めているのが、同社の商材を世界へ向けて輸出事業を行う海外事業部である。国内においては将来的な人口減の問題が深刻化している中、食品メーカーは商品の海外拡販を計画し、外食チェーンにおいても広く世界への事業展開を目指す企業も多い。海外事業部は、伊藤忠グループの世界中に広がるネットワークやインフラを活用し、メーカーや小売業の海外進出支援を積極的にサポートする、同社の戦略組織として位置づけられている。

海外事業部において、海外貿易の難しさを倍加させるのは、何と言って商材アイテムが多様なことと品目が膨大な数にのぼることだろう。海外事業部貿易課は同社輸出事業のフロントラインをになうが、貿易業務に通じた精鋭たちは、まさに商材の多様性との格闘を何年にもわたって続けてきた。そして2011年、スタッフの負荷の軽減を実現するために、HarborWrite®の導入プロジェクトが実施されたが、導入後はそれ以前と比べてどんなソリューションが実現できたのだろうか。導入の前後を詳しく知り、海外事業部貿易課で海外営業を担当する小林氏にお話をうかがった。

HarborWrite®導入まで ~輸出管理業務の課題~

貿易課スタッフに負荷をかける二つの原因

小林氏が貿易課に配属されたのは2011年、東日本大震災が起こった年である。海外から日本の食品は放射能で汚染されているとの風評問題もあり、食料品の輸出をはじめとした国際物流の状況が大変厳しい頃だった。しかし、ほどなく徐々に取引は再開されたが、震災の影響もあり、食品を輸出する際の手続きや書類が震災以前に比べると非常に煩雑になった。それをきっかけとして、「配属当初と違って、にわかに目の回るような忙しさになりました」と小林氏は当時を振り返る。

貿易課スタッフにかかる負荷の原因のひとつは、輸出時に、こうした震災後に必要になった証明書や手続きと、そしてもうひとつの原因は、得意先から受注したら直ちに取りかかからなければならない、発注書の作成だった。

コンテナ1便あたりの商材数が多い

「営業が担当する業務は、基本的には、お客さまとのコミュニケーション活動から販促につながるような提案を、ときには海外に赴いて行うことがひとつです。そのほかに、受発注管理から利益管理も重要な業務です。担当は、商品ベースではなく国ベースで担当しているので、その国の市場に対してどんなアプローチができるかを企画します。ですから商材も常温のものから冷凍まで、あらゆる商品を扱うことになります」と小林氏は語る。乾麺やカップ麺、調味料などをメインに、海外の輸入卸を通じて現地外食レストランやスーパーマーケットに出荷することが多く、1便あたりの品目が、時には400~500と大変な数に上る。HarborWrite®導入以前は、このアイテム数の多さが、発注書や船積書類の作成時に大きな負荷となっていた。

受注書のExcelファイルからコピー&ペーストで仕上げる

顧客からの注文書は、上記のように1便あたり500品目にもおよぶ場合があり、それを仕入れ先のメーカーごとに分けた発注書を何十枚、何百枚と作成するのである。「この受注書類は90%以上Microsoft Excelのファイルで送付されてきます。それをコピー&ペーストして、やはりExcelで作成するメーカー別の発注書を手作業で作り上げるのです」と小林氏が語るように、大変な手間のかかる作業である。

しかも受注から船積までのリードタイムは概ね1週間強。納品から逆算すると、発注書は遅くても受注の翌日か2日後にはでき上がっていなければならない。しかし、この発注書類の作成に費やす時間は慣れたスタッフでも正味1時間。書類作成中であっても顧客対応の手を休めることは出来ないため、着手から完成まで3〜4時間かかることはざらだった。「時には、受注の翌日になってもまだ発注書ができていないということもありました」と小林氏は語るが、受注が数多く重なることは日常的で、処理に限界があるのも当然だろう。

HarborWrite®の導入の効果 ~衝撃的な時間短縮、生産性の高いソリューションの実現~

輸出業務管理システム導入プロジェクトが始まる

小林氏が、「例の放射能に関する検査証明書の取得にも多くの時間をとられ、当時はもう『限界点』がはっきりと見えていましたね」と語るように、輸出業務においては貿易システムの導入によるソリューションが絶対に必要だった。こうして貿易システムの導入プロジェクトが立ち上がり、数社のシステムやパッケージの検討を行った。選択のポイントは、発注書の効率的な作成と時間短縮、そこから船積書類の作成までの流れをいかにスピーディに行えるかだ。

震災後に必要になった手続きには通関前に船積書類が必要なものもあり、発注書の作成から各種書類作成までのスピード化が不可欠だったのだ。さらに、多い時には商品明細が500アイテムにもおよぶ顧客からの注文書を連携する必要があるため、当然Excelとの親和性の高さも必須だった。

HarborWrite®の性能が高い評価を受ける

しかし、「実際に検討してみると、オーバースペックでかえって運用しづらいシステムや、初期投資の額が大き過ぎるなどの、導入に踏み切れるシステムがありませんでした。また、Excelとのマッチングがよくないものもありました」と、小林氏がシステム検討当時を思い起こす。検討の結果、HarborWrite®が海外事業部に最適なパッケージとの結論に達し、導入が決定された。

貿易課の業務への適合率、初期投資額の妥当性、標準搭載している商品明細のExcel出力/取込機能などのExcelファイルとのインターフェースが高い評価を受けた結果だった。当然、Excelによる顧客からのオーダーデータを取り込んだあと、速やかに自動で発注書を作成するという要件もなんなくクリアした。そして2012年3月、いよいよ試験運用の運びとなったのである。

数時間の書類作成作業を、わずか「5分」に短縮した

HarborWrite®のスタート時点において、「作業性やアクセシビリティの問題点はありませんでした」と小林氏が語るように、導入は大変スムーズに行われた。「唯一大変だったのは、アイテム数の多さから、HarborWrite®のマスタに登録するための、商品マスタの整備でした。」

実際に使ってみると、その効果には大きなインパクトがあったという。「顧客からのオーダーデータを取り込んで、自動で発注書が作成されるようになった為、何と、今まで何時間もかかっていた発注書の作成が、5分でできるようになったのです。さらに、商品データは日本語・英語の両方登録でき、主要な船積書類も同時に作成しての5分ですから、本当に驚きました」と、小林氏が語るように、その衝撃的な時間短縮の驚きを今でもはっきり記憶しているという。

わずか5分の、しかも自動的な作業となったため、その間に他の用事が横から入ってくる隙もない。こうして、海外事業部貿易課のスタッフを悩ませていた課題は一挙に解決されたのである。

HarborWrite®による効率化で、ビジネスチャンスも拡大

現在、HarborWrite®の導入から数年が経過したが、問題なく運用され現在に至っている。「今後の活用の課題としては、HarborWrite®は売りや仕入れ原価などのデータ、加えて顧客別のデータも入っているので、採算管理に活用することも十分可能ではないかと考えています。」そして、HarborWrite®の導入によって各種書類作成の時間短縮など効率化を実現したことで、思わぬ効果も得られたという。

「自分たちは輸出業務に費やしていた時間が削減されたので、本来の提案活動に振り向けることができました。結果、2011年当時、7か国程度だった取引国が、現在は倍以上にまで増やすことができたのです」と、小林氏は語る。経営戦略にきちっとはまるシステム化が成功すれば、必ずビジネスの伸展に反映することが改めて確認できる好事例である。残業を減らすことだけがすべてではないのですね、という問いに、「そのとおりですね。でもHarborWrite®の導入以前の、あの状況に戻りたくありませんが」と言って、小林氏が微笑んだ。

小林 翔太氏

株式会社日本アクセス

海外事業部 貿易課

小林 翔太氏

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